2000/4

 5/2(月)

利賀村へ行くので、劇作の日々を今週いっぱい休みます。

掲示板に書きます。

 4/28(金)
■TVを見ていると、昨年「ロールプレイ99」でご一緒した西脇さんがCMに出ていた。CMは突然だから、いつも驚く。そしていつも真剣に見ているわけではないので、確信がない。でも多分間違いないと思う。どうでしょう、西脇さん。菊池桃子と出てませんか?
■天気が良くないので、いろいろ家事をやろうとしても、やりたいことが出来ない。夜になって風が強くなっている。不安定な春の空模様であった。
 4/27(木)
■木曜は私にとって一番大変な日である。それはというと、やはり午前中からS高校で授業があり、その後国分寺まで行って、そしてまた授業だからだ。移動がなかなか辛い。

■授業というからには、それに伴う準備が必要で、とくに後半の授業は一コマが90分なので、これがなかなか大変だ。何がって、90分もたせなくてはいけないという重圧、そしてそれだけの予習が必要なのだ。
■相手はそれで高校生である。こっちが思ったようにはまず行かない。彼らの集中力は90分の中で幾度も変化し、それをうまくコントロールできないと、彼らを納得させられないし、満足感を与えることができない。

■何回かここにも書いたけど、これはかなり「演劇的」ではないかと思う。授業をやっている私自身も90分の中で闘っているし、途中集中力が散漫になることもある。ある時急にテンションが落ちたりするのだ。それでも授業を成立させる技術、経験、そして気力でなんとかやるわけで、これを「演劇的」だなあと思うのだ。なんか役者に近いんじゃないか。

■今年、何人かの演劇人が大学の教壇に立つようだが、彼らの授業を見てみたいと思うのはそんな理由だからだ。おそらく90分授業だろう、どんな構成でくるのか。そして彼らはどうやって思いを伝えようとするのだろうか。それにはもちろん戦術が必要だ。
■授業を構成し、聴衆の集中力を感じ、観察し、場を読む能力を兼ね備え、そして何を伝えるのかということ。そのための戦術である。まるですぐれた役者の条件みたいじゃないか。「身体の解放」だとか「発声方法」とか、それは技術であって、まずは「戦術」が必要で、演出する人間として役者に要求したいことは、私にとってはそういうことだ。

■もちろん演出家としても、こうやって教壇に立つというのは、かなり学ぶところがある。やれ教育だ、やれ教師だ、やれ両立だ、という前に、やはりやってみないと分からないわけで、それをこうやって今は文章で伝えようとしているのだが、なかなか難しい。

■最近は教師がデパートで服を売ったり、そういった研修があるそうだが、可能であれば演劇人も、教壇に立つという経験ができないだろうか。初めて40人の生徒の前に立ったときは、何を喋っていいものか分からないし、ちょっとびびると思う。是非役者に立たせてみて、どんなパフォーマンスをするのか見てみたい。

■今日はなんだか長くなった。
 4/26(水)
■昨日書いた利賀村というのは、4月29日から富山県の利賀芸術公園で新緑フェスティバルというのが開催されて、その期間中に開かれる「若い演劇人のための集中講座」のこと。詳しくはこちらから。
■電車でも行けるのだけど、値段が2000円くらいしか変わらないので、富山空港まで飛行機で行くことにする。それでも、最寄り駅からの村営バスに結局乗るのだから、到着時刻は変わらない。ちょっと富山の街でも散歩しようと思って。
■学校帰りに池袋のびゅうプラザで航空券を購入。それにしても安いんだな、今、飛行機って。ANAの得割という料金体系が適用されて、羽田-富山13000円。電車でも富山まで12000円くらいだから、空港からのバス代を考えても、ほとんど変わらないのだ。
■ふとコンビニでTokyoWalkerを見たら、カンガルーと稲妻の前売り情報が載っていて、ちょっと驚いたのだった。
 4/25(火)
■労働福祉事業団というところから封書が届き、例の予備校の事件もついに終了。あさって、無事未払い賃金が振り込まれる。お金がもらえる喜びもあるが、それ以上に、諦めていた自分が色々と情報を集め、そして行政と相対して、手続きをたくさんしたし、そういったことに喜びを覚えるのだった。嫌いじゃないし、何か一仕事終えた爽快感すらあるから困ったものだ。
■図書館で数冊本を借りる。利賀村へ行く準備もそろそろ始めないとな。
 4/24(月)
■何やら忙しくって、しばらく文章を書く気にならなかった。

■昨日でワークショップはとりあえず終了した。「とりあえず」というのは、もうやらないということではなく、さらに先を目指すことにしたから、「とりあえず」なのである。一昨日の昼のワークショップ夜のワークショップ昨日のワークショップの様子をまとめてみました。ちょっと見てください。秋にワークショップ公演をすることになりました。まあそのへんの経緯もワークショップレポートにまとめてあります。

■さて最近、宮沢章夫さんが非常に興味深いことを書かれていて大変刺激を受けています。というのも、ワークショップや芝居の稽古をしていると、同じ建物で別の劇団が稽古をしている声が廊下などにいると聞こえてきて、「おいおい」と思っている自分がいるんです。つまり同じ演劇人なのに、別の演劇人のことを「駄目だなあ」と思っているわけです。

■これはよく考えると変な話で、演劇人が演劇にため息を吐いているというか、落胆しているというか。何でこんなことを思うんだろうかと、最近の宮沢さんの文章を読んでまた考え始めたんですね。

■別に他の団体がどんな演劇をやろとも、全然関係ないし、それは自分とは考えが違うということなんだろうけど、そういうんじゃないんだな。そうじゃなくて、ちょっと恐怖を覚える瞬間があるんです。まあ稽古場の廊下にいて、声だけを聞いていてそう言うのは現実的でないのだけれど。何でかなあ。
 4/19(水)
■S高校で授業。ただ今日は適性検査や、オリエンテーションなど学校行事があり、授業は午後から一時間だけ。出掛ける前に洗濯などをしてしまった。すぐに帰って、今度は掃除である。そして午後の陽をあびつつ読書。
■夕方になり、雲が多くなり、ちょっと肌寒くなってきた。顔合わせのため荻窪に出掛ける。
■で、音響の井出さんと目白組はそろってタクシーで帰宅。
 4/18(火)
■夜、池袋でTさんとお会いし、お願いしていた「詩」を受け取る。「詩」は「カンガルーと稲妻」の本編で使用されるものだ。その完成度の高さに感動。芝居っていつもそうだけど、自分が思っている以上のものを、一緒にやるスタッフや、役者が出してくれると、必ずいいものになる。うん。いいんじゃないか。
 4/17(月)
■今日、グレイッシュとモモの東京公演が無事に終了した。
■下の文章を書いてから、今日まで酷い二日酔いを二回ほどやってしまい、またこの時期は本当に多くの初対面の人と会ったりしていて、とても文章を書こうなんて気にならなかった。書くときは書く、が書かないときは全然書かない。たぶん、毎日脳味噌が変な刺激と緊張を強いられているので、こう何というか、脳味噌の中身を「書く」という行為によって外に出していく力が、かなり弱まるのだろう。かといって刺激が全然ないのも駄目で、この辺のバランスはとても難しい。
■水曜には「カンガルーと稲妻」の顔合わせである。で、少し考えることがある。
 4/13(木)
■慌ただしかったここ何日。いろいろあって、疲れている。
■ワークショップレポートもさぼっている、がワークショップはしっかりやってる。この週末は時間があるので、いろいろやりたいと思っている。
 4/11(火)
■S高校は新学期が始まっている。新しい生徒の前に立つ時はやはり緊張するし、そのぶん疲れもする。おまけに今は、授業を終え、錦糸町の墨田パークスタジオというところまで原付を飛ばし、グレイッシュとモモの稽古に参加しているのだった。
 4/7(金)
■ヘヴンリーバンブーで細かな仕事。稽古場に行ったり、移動が多く、疲れた。のどが痛む。風邪なんて、まずい。
 4/5(水)
■稽古が夕方からなので、出掛ける前に洗濯をする。しかし雨である。でもまあ、こうやってまた暖かくなるだろうから、それもいい。春がやってきたのだ。
■稽古が早く終わったので、家で久しぶりにテレビをつけ、未来日記というものをみた。出ているのが、昔のバイト仲間の弟さんだった。それで驚いたのだった。
 4/4(火)
■昼過ぎ、中目黒の稽古場に向かう。「グレイッシュとモモ」の演出助手。一時間ほどいて、すぐに退散し、新宿へ向かう。ヨドバシカメラで、仮チラシ用の用紙を購入し、国分寺へ。駅前の喫茶店で、昨日と同じく猛然と授業の予習。で、夕方から授業。塾の印刷機を借りて、「カンガルーと稲妻」のチラシを印刷する。帰り、音響の井出さん宅にいき、稽古場で使えるように音をダビングしてもらっていたのだ。それを受け取る。そしてちょっと二人で飲む。長い一日だった。急に忙しくなるんだもんな。まあこういうもんか。でも。
 4/3(月)
■昼過ぎに蒲田の稽古場に。予想以上に遠い、蒲田。蒲田といえば、何と言うか、五年くらい前に、知り合いの会社が主催した、「レースクイーンの撮影会」を手伝った記憶がある。入場料が確か二万円くらいで、それで例のああいう連中が大勢いて、何がなんだか、よく分からないことを手伝った。駅を降りて風景を見て思い出した。当時はまだ大学生で、「困ったなあこれは」と心の中でブツブツ言っていたように思う。そのくらい、その「撮影会」は日常とはかけ離れていたということだ。とにかく二万円払って、レースクイーンを撮って、一体何が楽しいのかと、完全に理解不能な世界がそこにはあった。
■演劇界は、どんな風に見えているのだろうか。ふとそんなことも考える。
■二時半には現場を出て、南武線経由で国分寺。駅前の喫茶店で、猛スピードで予習。そして授業。疲れた。
 4/2(日)
昼から阿佐ヶ谷中学校でワークショップ。
■その後、中目黒まで原付を飛ばし、「グレイッシュとモモ」の稽古。軽く打ち合わせて帰宅。
 4/1(土)
■昼過ぎから阿佐ヶ谷の稽古場で、「グレイッシュとモモ」の演出助手。なれない仕事はやはり疲れるのだった。家に帰って、野球の試合結果をみる。Gはガルベスで連敗である。
■しばらく休みだったが、4月になったとたんに、忙しくなる。