2004/2-3
3/30(火)

■近所の桜も、雨で結構散ってしまっている。家で、上演記録を英語化。もう適当。これまでの作品のタイトルを英語にする。「カンガルーと稲妻」はまあ「Kangaroo and Lightning」でいいのか。「雨の一瞬前」「あこがれ」「もう花はいらない」をどう訳したかは内緒。


3/29(月)

■國文學という雑誌があり、普通の人が読む機会はほとんどないと思うけれど、その世界では有名な雑誌があり、そこからの依頼で「演劇の科白」というテーマで話をしてきた。トリガーをご覧になった、O大のIさんが紹介してくれたのだという。
■サブタイトルは、「静かな演劇以後」・・・最初の打合せで、もう一人呼ぼうということになり、それならば、とOrt-d.dの倉迫さんにも来てもらう。早稲田のリーガロイヤルホテルでいろいろ話す。久しぶりに倉迫さんと、まとまった話をした。
■國文學6月号です。ぜひご覧ください。


3/25(木)

■しかし、よく降る雨だこと。

■新3年生の授業のあと、中野のロイヤルホストで、大木さんとミーティング。今年の予定を詰める。秋の「あこがれ」再演はまるっきり演出を変えようと決意する。いろいろ試してみたいことがある。制約が大きいほど、想像力が膨らむ。


3/24(水)

■布団を雨に濡らしてしまい、ショック。

■アトリエ春風舎で、元祖演劇乃素いき座「今年、僕が花を見ないうちに桜は散ってしまった!」を観る。舞台装置もなく、簡素な照明ではあるが、舞台には演劇的な喜びに溢れており、つまりそれは、愛情だけれど、観ているものに幸福感を与える。競争や、張り合いが演劇にとって必要ないものではないか、と思える。いや、つまりこれが原点だろう。「やりたい」と思う気持ちが何より必要で、この気持ちだけが集団を形成し、作品を生む。


3/23(火)

■夜、授業。複素数平面。


3/22(月)

■夜、芸術劇場で、ク・ナウカ「ウチハソバヤジャナイ」を観る。宮城さんの遊び心満載。誰がなんと言っても支持。


3/21(日)

■劇団員の石橋と、同じく高田の車で、那須のA.C.O.Aアトリエへ。Ort-d.dの公演を観るのと、A.C.O.Aのアトリエを観るという2つの目的のため。

■アトリエはもとプレス工場だった、という建物をA.C.O.Aの鈴木さんが買取り、ちょっとずつ改装をしていったという建物。劇団員たちも那須に順次引越しをして、いまは那須で作品創りを行っている、そんな集団である。前々から興味があったので、一度行きたいと思っており、ようやくそれが実現した。

■来年あたり、ユニークポイントも公演をやりたいと思う。そんな話しを鈴木さんと。

■話しているうちに、せっかくだから温泉にでも行こうかという話しになり、薦められた芦野温泉に行く。本当にこんなところに温泉なんてあるのかと、少々不安になりながら車を走らせると、突如として出現した。重曹の温泉らしく、肌がつるつるして、まるでローションをぬったような肌触りである。思ってもいなかった休息。

■東京から那須まで東北自動車道で、約3時間。この距離を遠いと思うか、近いと思うか。


3/20(土)

■WS研、今年度最後の大きな行事があった。成果報告会を兼ねて、メンバーのWSを都立駒場高校で、8本同時開催したのであった。対象は、主に高校演劇部の部員たち。自分のWSもそうだったが、あとで聞くと、どのWSもとってもいい雰囲気で行われたみたい。アシスタントに入った詩森さんのWSも創作のレヴェルが高かったし、参加者に非常に恵まれたWSであった。最後のWSで、気持ちよく仕事ができて、大変気分がいい。

■WSには見学者(大人)も多くいて、なんだか、研究授業みたいだった。

■夜、下北沢の居酒屋で打ち合げ。そういえば、このメンバーで酒を飲むのは初めて。桃唄309の長谷さんや、1176エグリントンの荒木さん、詩森さんと、くだらない話しをしているところへ、文化庁の方や、高校の先生がやってきて、途端に演劇教育の話にチェンジするあたりが、おかしい。向こうのテーブルでは、あなざーわーくすの面々が、ネクタイをしめた先生方と一緒に盛り上がっており、その光景はなんというか、キャバクラそのものであり、やればいいのに、わたなべさん、儲かるよ絶対に、と店を出たあとにアドバイス。

■会場には、目黒一中のA先生も来ていて、先月の公演ビデオをいただいた。帰って早速見てみると丁寧に編集されていて、終わったあとの生徒の様子なんかも一緒になっている。なんか、見ながら泣きそうになったよ。というか、泣いた。いずれにしても貴重な映像で、これを見せれば総合学習の時間に戸惑う全国の先生方はきっとWSの依頼をするでしょう。さあ、どうぞ。


3/19(金)

■ゆっくり一日過ごす。プールへ行くが、一般開放をしていない日で中に入れず。しかも明日からは特別清掃で、しばらくお休みだそうだ。ショック。家に帰り、近所を走ることに。途中、赤いスエットの上下を着て、白髪交じりのロングヘア、ゴリラーマンみたいな顔の、とてつもなく背の高い女とすれ違い、そのイメージがいまだ脳裏に焼きついている。


3/18(木)

■久しぶりに授業だった。前回は2月の終わりだったから、もう20日近く間が空いたことになる。「どうやって授業ってやればよいのか」とひどく不安になったが、教壇に立ってしまえば、なんでもないものだ。
■3年生から感想のような文章が寄せられており、O君の「先生はなんというか神がかっている」という文章にちょっと笑う。毎年読むのが楽しみだ。

■高円寺で、韓国から来ているKさんと会う。来月の韓国(釜山)行きについて、いくつか打ち合せ。いろいろなところを案内してくれることになった。釜山の劇場、稽古場、アトリエなど。そしてもちろん、韓国料理ね。


3/17(水)

■午前中M高校へ。成績の訂正があれば、対応するため、部屋で待機。テストの採点ミスだとか、欠席数などの。結局誰も来ない。暇だった。

■それから千歳船橋という駅へ。トリガーの公演中、下北沢で原付を世田谷区に撤去されていたので、それを受け取りに行くのだった。駅を降り、同じような看板を見て場所を確認し、バスに乗って、ようやく到着。すると驚いたことに、もう一箇所、そういう場所があるといい、あなたのはここではない、と言われる。
■地図を渡され、20分くらい、という距離を歩くことに。30分くらいかかった。今日はものすごい風の日で、あのあたりは意外に畑やら小学校やら、中学校が多いので、いたるところで砂埃が舞っており、そんななかをひたすらもらった地図を見て歩くのだった。
■ようやく目的地に到着。そこを管理するシルバー人材センターの方はえらく親切で、原付の座る部分を拭いて綺麗にしてくれたり、帰りの道を案内してくれたり、入り口のドアを手で押さえてくれたり、まったくここまで来たかいがあったというものだ。

■撤去されて、時間をかけて、3000円を払って、原付をピックアップしにいき、シルバー人材センターの方と交流をする。これになんの意味があるのか、よくわからないが、警察にレッカー移動されなくて本当によかったよ。

■夜、読書。


3/15(月)

■来月、韓国に行く予定があり、パスポートの期限も切れていたので、池袋に申請に行く。住基ネットが整備されたので、住民票がいらない。係りの人がPCで検索をして、申請の住所に間違いのないことを確認するだけだ。書類には「住基ネット」の印鑑。実際にその光景を見てしまうと、このPCから全国の人の現住所が確認できるわけだから、情報を管理されているような気がして、ひどく恐ろしい気分になった。しかもPCはカウンターのすぐそこに置かれており、セキュリティーの問題はどうしても気になる。大丈夫なんだろうか。

■それから豊島税務署へ。確定申告ね。最終日。ネットからダウンロードしたツールを使って、あらかじめ自宅で計算をすませ、転記しただけ。ひどく便利だ。しかし、最終日の豊島税務署はものすごい人であった。熱気ムンムン。基本的には税金払うところだからね。

■図書館に行って、何冊か借りてくる。

■このファイルがおいてある旧infowebがとうとう使えなくなるらしい。全面的に@niftyへ移行。ここも、ココログにしようと考えています。


3/11(木)

■火曜に公演も終わり、S高校の謝恩会に出たり、成績処理をしたりして数日を過ごしている。それより、劇場から運び込んだ、衣装だの小道具など受付まわりのものなどで部屋が埋め尽くされており、それをどうにかしなくては。

■ようやく落ち着いた。「トリガー」、いろいろな方から感想のメールをいただき、本当にありがたい。今回は、照明や音響のオペレーションも劇団員が務め、初日はどうなるかと思ったが、それでも最終日に近づくにつれ、そのきっかけや、具体的なオペレーションもうまくなっていった。俳優志望でユニークポイントに入ったのに、いきなり音響のオペをやらせて申し訳なかった。が、なにごとも経験だ。

■古くからの友人のTさんと、終演後、飲みながら話しをしていて、「川」にまつわる興味深い話を聞く。街は川沿いに作られていく。洪水で街はダメになり、しかし川は街に多大な恩恵を与える。魚だったり、飲み水だったり。「川」というキーワード。来年の新作はこんな話をやってみたいと漠然と思う。

■打上げでは制作の大木さんと話す。集団のあり方、作品のあり方について。まだまだ始ったばかり。楽しみでならない。


3/7(日)

■今日はマチネのみ。
■昨日よかったぶん、不安な立ち上がりだったが、どうにか最後までクォリティーは保つ。WS研の吉野さんに小声で「面白かった」と言われて、よかったよ。M高校の卒業生も来てくれた。

■火曜まで。みんな来てね。

■帰って採点と成績。ううむ。

ハロー山梨というサイトに、昨年、山梨でやったWSのときに撮った映像がアップされています。偉そうな自分に赤面。あのころは、不必要なぐらい自信満々だったようだ。


3/6(土)

■13日、金曜、8時開演。
■開演前から、隣の「毛皮族」さんのサイレンの音が聞こえてくる。終演直前には、駅前で騒ぐ(というか歌う)若者の声がする。幸運にも、そんな音が聞こえてきてもおかしくないような設定なので、救われたけれど。それでも芝居は揺るがなかった。少しだけ、強くなった。

■14日、土曜、3時開演。
■後半、ダレル。というより、俳優に余裕が出た分、芝居が散漫になった。終演後、ダメだし。

■7時半開演。
■出た。ようやく「トリガー」という作品が生まれた。観に来てくれたWS研究会の佐藤誓さんから嬉しい感想をいただく。

■あのー、客席が、、もう少し。月、火、はさらにいい作品になっていると思うので、来てください。本当に、待っています。


3/4(木)

■昨日初日を終え、今日は2日目。

■隣の駅前劇場の「毛皮族」に神経を使う。とうとう今日、「毛皮族」も初日。途中何度か、「毛皮族」の音が劇場内まで聞こえてくる。宿命とはいえ、少し落ち込む。

■2日目・・・結局、俳優の仕事とはなにか、のコンセンサスをもう一度しっかりとろう。


2/25(水)

■S高校へ。今年度最後の授業だった。最後の最後で、生徒と喧嘩する。大人気ないが、仕方ない。まったく授業を聞かず、授業の邪魔ばかりし、さんざん注意してきたのに、今日になって教えてと言われても、教える気などさらさら起きない。そういうものだよ、Mくん。甘えるんじゃない。

■午後、六本木で、詩森WSのデモ。久しぶりに読んだ梶井基次郎の「檸檬」だが、いや、面白い。すげーな、梶井。

■夜、門前仲町の稽古場で「トリガー」。


2/22(日)

■えー、今日は目黒一中の場当たり、ゲネとやって、夜はトリガーの稽古でした。


2/18(水)

倉迫さん演出のso bad year観にいきたかったのと、山路さん(今回はほとんど出ずっぱり)の疲労を気遣って思い切って稽古を休みにする。しかし、もう公演のダイジェスト映像がアップされているんだ。凄いな。どんな効果があるのかは、わからないけど。舞台の場合は、内容によっては逆効果の場合もあると思うから。

■話しはかわって「トリガー」だけど、昨日、17日も通した。1時間39分は変わらず。

■前半、俳優が慣れてしまっていて、余計なことを考えながら芝居をしていた。余裕が出すぎるとこういうことになりがちだし、やって自分で不安になるのが俳優という人なのだと、思う。後半は、昨日返したところを中心に、新たな緊張感が生まれていて、面白いことになっていたものの、まだまだである。

■気がつけば、稽古も残り9回だ。9回か。まだまだあると思っていたけれど、あっという間だな。どこまでいくか。まずはどん欲であること。


2/16(月)

■週末、スタッフとの打合せもあったので、土日と通し稽古だった。で、今日から、シーンごとに詰めていく作業。ちなみに、土曜1時間34分、日曜1時間39分でした。

■石橋の出る【5】と、河野の出る【7】を中心に細かく詰めていく。がらりとかわるシーンの印象。ほとんど演出らしい演出もしていなかったので、まあようやくスタートライン。


2/12(木)

この事故があったのは99年11月だという。「罪を償う」というけれど、謝っても死んだ命は元に戻らない。「酒は断ちます。ハンドルも二度と握りません」と約束されても。 記事によると、被害者側が手紙を出したということだが、いったいどんな心境だったのだろうか。そして元運転手と、その妻と、親類は、何か手土産を持っていったのだろうか。いや持っていったはずだ。いったいなにを持って訪問したのだろうか。知りたいと思った。

■事件というのは、映画や小説、もちろん演劇という表現でも数多くのモチーフになるわけだが、今度の「トリガー」もやはりある事件を題材にしている。考えるのは、事件を外部から見てその心境を想像をすることと、実際の当事者(トラックの事件の場合は、運転手とお子さんを亡くした井上さんになるわけだけど)が見ている風景は、やはりどこか相容れないものがあるのではないか、と思うのだ。もちろん苦しいだろうけれど、思いつめて悲しい、考えて混乱するというより、見える風景が大幅に変わり、位相がずれてるいうか、自分がどこにいるのか、わからなくなる、ある「不確かさ」のような感覚なのか、と思う。こういう私もただの「想像」の域を超えていないわけですけど、その「不確かさ」みたいなものは、わりにはっきりリアルな感覚としてあり、どうにか「トリガー」でその感覚を表現していきたいと考える。


2/11(水)

■昼、アゴラで"あなざーわーくす"を観る。

■稽古場へ。俳優の前の仕事が延び、予定していた6ができず。急遽3をやる。


2/8(日)

■昼、中野MOMOで、洪さんの出ている芝居を観る。なんというか、いろいろ驚く。

■夜、門前仲町の稽古場へ。今回は全部で8つのシーンに分かれていて、今日は7と8を。


2/4(水)

■S高校へ。授業。

■終わって、目黒一中。今日は学活の時間をもらって、俳優は稽古。ほかの生徒は、美術チームの作業の手伝い。少し遅れての参加だったけれど、教室の雰囲気が落ち着いていて、生徒の集中力も高いのはすぐにわかる。あまり、比較の意味がないかもしれないけど、経験上、教室という場所は、こちら側のエネルギーが高すぎると、なぜかうまくいかない。だから普段の授業でも、切羽詰った日こそ、力を抜くようにしている。

■夜、門前仲町へ。稽古。ようやく核心部分へ。


2/3(火)

■M高校へ。授業。

■昨日、駒場に停めっぱなしになっていた、原付に乗って池袋。髪を切り、門前仲町の稽古場へ。