【出演】吉川愛/山路誠/安木一之/畑中友仁/石橋龍/中村紗夢
【スタッフ】照明/木藤歩 美術・音響/山田裕幸



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おまけ
演出にあたって  山田裕幸

ヘッダの自殺で幕を閉じるこの作品を演出するにあたって一番考えたのは、ヘッダの自殺のあと、ブラックが放つ「ああ、人間ってこんなことをしないものだ」という台詞を、どうしたら現代の観客に効果的に届けることができるだろうか、ということだった。演出家はまず戯曲にそのヒントを求めるのだが、繰り広げられる人間関係に、どうしても芝居臭さを感じ、これはお芝居ですからといった処理をしてしまうなら上演する意味はないと思ったし、この違和感を飛躍するための方法が、100年以上前に書かれた戯曲に取り組むためのスタートラインでもあると思った。あくまで「私達の問題」として上演する方法。そこで考えたのは、ヘッダは何らかの理由で部屋に監禁されていて男達がその周りにいる、という設定だった。したがって私達の上演するヘッダ・ガブラーは、登場人物による劇中劇としてスタートし、舞台が進むにつれ、劇は劇でなくなっていく。「あたかも自分達の問題」として、イプセンの言葉が空間を埋めていくという仕掛けだ。ブラックの最後の台詞は、この仕掛けによって、現実味を帯びたものになり、戯曲のもつ力強さを提示できるものと考えている。

イプセン 

ヘンリック・イプセン(Henrik Ibsen、1828年3月20日 - 1906年5月23日)は、近代演劇の創始者とも言われるノルウェーの劇作家。
代表作には、『ブラン』、『人形の家』『ヘッダ=ガブレル』、『野鴨』、『ペールギュント』(グリーグが後に劇音楽を作曲する)、『ロスメルスホルム』などがある。ノルウェーの国民作家という意識は薄いが、国際的にみとめられている。

演出家コンクール 

2000年に日本で初めて実施された〈利賀演出家コンクール〉。これまで、のべ112名が夏の上演審査に参加し、すでに国際的に活躍する演出家を輩出している。今年は、参加者自らが上演作品を決めるという新しい方法となり、演出家の個性や特徴が、より鮮明に観る者に伝わってくることが期待されている。今夏は、14名の演出家が、8月21日から26日まで利賀山房、新利賀山房、スタジオ、特設野外劇場、リフトシアターの5会場での上演による審査にのぞむ。

主催:(財)舞台芸術財団演劇人会議 
平成17年度文化庁芸術団体人材育成支援事業

2005/8/9更新