トリガー

トリガー

作・演出 山田裕幸

#2018年5月20日・25日・26日・27日

#白子ノ劇場

助成 芸術文化振興基金

戯曲データ

戯曲リーディング(準備中)

テアトロ新人戯曲賞を受賞した初期の代表作を12年ぶりに再演しました。
学習院女子大学での上演(古波津ラボ)も行いました。

新潟で幼い女児が殺されるという、凄惨な事件が起こりました。殺された女児はまだ7歳。同じ年頃の子を持つ者として保護者の心情を考えると、なんとも言えない気持ちになります。
ウィキペディアの新潟小2女児殺害事件ページ)

なぜ殺してしまったのか?事件の当事者でなくとも考えることでしょう。事前に防ぐことはできなかったのかと、学校や地域社会は、深い悲しみと同時に反省することでしょう。
こういう事件が起こるたびに、私たちの社会はますます息苦しくなり、他人を信用しないというのが、人付き合いのスタンダードになっていくと僕には感じられます。

これからご覧いただく「トリガー」は、ある青年の視点を通して、どの地域でも誰の身にも起こりうる出来事を描きます。青年はもちろん、青年の周りに存在する人たちの行動は正しかったのでしょうか。
それとも間違っていたのでしょうか。そして彼はどうすればよかったのでしょうか。

僕は演劇を通じて、正解を提示したいわけではありません。ましてや自分の主張をみなさんに語りたいわけでもありません。普段、心の中にあって、でも自分でも気づいていない感情や言葉にできない心のありようを、静かにそしてどきに激しく揺さぶられる、そんな経験を演劇を通じて体験してもらいたいたいと思っています。

心が動けば、想像力が働きます。想像力が働けば、日常が楽しくなります。日常が楽しくなれば、社会がきっとよくなります。こういう正の循環のはじまりに、演劇といった芸術があると思うのです。
芸術は無くても死にませんけど、そのかわり世界は実に薄っぺらなものになってしまうと思うのです。

僕たちはこの小さな劇場から芸術の力で、世の中をもっと自由で豊かなものにしたいと真剣に思っています。どうか力を貸してください。本日はありがとうございました。
(文 ごあいさつ/山田裕幸)

上演記録

  • 2023年3月4日・5日藤枝市民会館 ホール / 藤枝ノ演劇祭2参加
  • 2018年5月20日・25日・26日・27日 白子ノ劇場
  • 2006年 アトリエ劇研(京都)/ TOKYOSCAPE参加
  • 2004年3月3日〜9日〈初演〉 下北沢OFF・OFFシアター

Photo gallery

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Cast / Staff

奥山浩二・・・古澤光徳
奥山光江・・・北見直子

長田明子・・・水田由佳
長田敏子・・・山田愛

藤村智紀・・・吉田雅人

林大輔 ・・・古市裕貴

井上俊介・・・ヤストミフルタ

音楽・演奏 ヤストミフルタ
美術 ナギケイスケ
照明 伊藤千晶
当日運営協力 愛染屋
カンパニースタッフ 河野悟、若林瑞季
助成 芸術文化振興基金
主催 一般社団法人ユニークポイント

* 関連企画

古波津陽 映像ラボ

pafe.GWC2018 参加

#2018年11月11日

#学習院女子大学やわらぎホール

プロの映画監督がワンシーンを映像作品化するそのプロセスをご覧いただくことで、演劇と映画の違いを、鮮明に浮かび上がらせました。

「原点に返ってモノを考える」

20代の頃は、稽古場でいちいち立ち止まって考えていたように思う。演劇とは何か?という問いかけについて。やがて、そういったものを口にする機会は減っていき、もうあと数年で50歳になろうとする今、その機会はさらに減った。しかし、原点に返ってモノを考えることは、とても重要なことだ。

2回目になる古波津陽映像ラボは、ひょんなことから、私たちの作品を観に来てくれた古波津さんと話しをしていて思いついた企画だ。きっと古波津さんとなら、こういうことができるんじゃないかという、根拠のない(けれど多くの場合それは間違えることのない)直観で、話を持って行った。きっと今日、ここに来てくださったみなさんも、終わる頃には納得していただけるんじゃないか、と思う。古波津さんが話す語り口はやさしく、明瞭で、ためになるからだ。

映画と演劇の違いはどこにあるのか、俺が聞きたいくらいだ、と古波津さんはフェイスブックに書いていたが、わからないことを、自分の頭と身体で知ろうとしようとするのは、たぶんとても贅沢なことなことなのだろう。大学生の中に身を置くと、そういったことがよくわかる。ああ、もっと勉強しておけばよかった、ってやつだ。多いに刺激を受けていただければ幸いです。
(文 当日パンフより/山田裕幸)

「のびのびと試行錯誤」

演劇と映画の違いとは?本番中に失敗してもどうにか前に進めていくのが演劇、何回でもやり直せるのが映画。安心して失敗できるから、私は映画の道を選んだ。
なのにこの企画では、映画作りの試行錯誤を余すことなくステージ上で実演するという、私にとっては、心臓に悪い企画。
でもきっと失敗も含めて、演劇と映画の面白い部分を掘り当てるはずなので、のびのびと試行錯誤させていただきます。
(文 当日パンフより/古波津陽)

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Media

Cast / Staff

古波津組スタッフ
撮影 千葉孝 山田晃稔
編集 伊藤了太