4fish

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作・演出 山田裕幸

#2019年6月7日~9日

#白子ノ劇場

助成 芸術文化振興基金

市内にある4つの高校の演劇部は、合同発表会のあと、演劇部の顧問の話し合いによって県大会に進む代表校を決めている。4校の顧問による本年度の代表校決定までを描く。

僕がこうして演劇をやっているのは、最初はただ楽しいからだった。自分の作品を多くの人が見てくれて、一緒に作品作りをしてくれる。たくさんの人と知り合えて、巡演をすれば異なる地域や国の人と知り合えるし、これ以上楽しいことはないと思っていた。

しかしさすがに30年もやっていると、楽しいだけでは続けられなくなるのも事実だ。30年といえば、新築の一軒家のローンを還し終えるくらいの年月だが、私が手に入れたのは修繕費に悩まされる築30年の家ではなく、世の中を演劇を通じて見るとういう、その姿勢のようなものだった。

それは、世の中の矛盾に直面したり、理不尽なことに振り回されたりしたときにこそ発揮される。そういったことを、どうにか作品にできないかと考え、必要があれば調べたりする。そんな日常を送っている。

つまりは、ひねくれているわけだ。

それはやがて、芝居の登場人物のセリフになって、降り注がれる日がくる。しかしそのときはすでに最初の衝動は忘れ去られていることも多い。そしてまた、新しい「おかしなこと」が世の中を席捲したりしている。

いまこの国には、人権についてもう一度考えようという人が増えていると思う。しかし人権のポスターといえば、小学校の児童たちに課せられる定番ではなかったか。

人権運動のポスターのように、そこにすでにあるのに、気づかれることなく、葬られてしまうものはたくさんある。おそらく演劇も、すでにそこにあることを「ここにあります」と、表面についた埃をはらうような役割があるはずだ。

そんな思いで今は演劇をやっている。一軒家を手に入れた方がよかったなあと思うことが今のところないのは、ある意味幸せなことなのかもしれない。
(文 ごあいさつ/山田裕幸)

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Media

Cast / Staff

泉陽二 ナギケイスケ 古市裕貴 山田愛

プロデュース 山田裕幸
美術・大道具制作 ナギケイスケ
制作 山田愛 西山仁実
劇団員ヘルプ 河野悟 水田由佳
受付担当 露木凛 小林大峰
主催 一般社団法人ユニークポイント